基本となる考え方

上りTraffic BurstならびにConcatenated Burst値は運用されているModulationとTime Ticksによって最大値が決定されます。


例えば、16QAM 3.2MHz 4ticksの場合ですと、
1ticks = 8Byte
4ticks = 32Byte
32Byte × 255 Slots = 8160Bps


となり、実際に使用できる値は8160Byteが上限となります。
QPSK 3.2MHz、4ticksの場合には1ticks当りのデータサイズが半分の4Byteになるので、上限値は半分の4080Byte。


次に、この考え方をベースにして下りQoS値を規定しようとすると、CPEへのRTTとRWIN値、許容できるPPSにもよるけれど、理論上、最適なTraffic/Concatenated Burst値が得られます。

仮定条件(平均512Byteというのは、ちょっとサイズが小さすぎるかも)

Data Packet : 平均512Byte
Ack : 64Byte
1AckあたりのData Packet数 : 平均90Packet


1. 30Mbpsサービスの場合
512Byte × 8bit = 4096bit
30,000,000Bps ÷ 4096bit ≒ 7324PPS
7324Packet ÷ 90Packet ≒ 82Ack
82Ack × 64Byte = 5248 ≒ 6088Byte(4×1522Byte)
Traffic Burst値とConcatenated Burst値は等しい事が推奨されているので、この場合にはいずれの値も6088Byteが理論上の最適値ですね。


2. 8Mbpsサービスの場合
512Byte × 8bit = 4096bit
8,000,000Bps ÷ 4096bit ≒ 1954PPS
1954Packet ÷ 90Packet ≒ 82Ack
22Ack × 64Byte = 1408 ≒ 1522Byte(DOCSIS上、設定可能な最低値)


注意点としては、DOCSIS2.0のI08以降では、DefaultのBurst値が1522から3044に変更となっていること。
値を入れないか、ゼロを設定すると、自動的に3044Byteが適用されるようになります。
ただし、モデムがDOCSIS2.0 RFI I08以降のSpecに対応している事が前提なので、それ以前の、古いRFIをベースとしている場合には1522Byteになります。