DOCSIS2.0b続報

DOCSIS2.0bのKickoff Meetingが行われ、ようやく全容が明らかになってきました。
あちこちで情報が錯綜しているようなので、すでに公表されている情報を以下に整理してみました。

【DOCSIS2.0bに盛り込まれる機能】
1. 下りChannel Bonding

    • > DOCSIS3.0では最低4ChannelのBondingと規定されているところ、最低2ChannelのBondingになっています。

2. Multicast DSID Explicit(1)

    • > Multicast trafficの転送方法について、no-support(0)、explicit(1)、promiscuous(2)の3種類のうち、non-support(0)とexplicit(1)(いわゆるxcastってやつですね)のみが盛り込まれるようです。ユーザーが自分でMulticast Trafficを流せるようになるのは、DOCSIS3.0からですね。

3. IPv6(CM Only)

    • > CPEではなく、CMを対象としたIPv6が盛り込まれるようです。ただし、IPv4もv6も両方ともサポートされなければならないとの事なので、現状のProvisioning Systemを変更しなければならないということはなさそうです。

【DOCSIS2.0bでは盛り込まれない機能(Optional)】
1. AES暗号(DOCSIS3.0のSecurity機能)

    • > DOCSIS2.0のBPI+が引き続き盛り込まれたようです。

2. 全下りChannelでのMAP/UCD受信

    • > ベンダーの実装によっては、DOCSIS1.x/2.0モデムとの混在は1 Channelのみ可能とかになりそうです。

3. 上りChannel Bonding

    • > 今回、必須ではなくなりました。ベンダーによっては上りBondingをサポートするところもあるようです。

まだまだリリース時期は明確ではないですが、これによってDOCSIS3.0の仕様化が遅れるかもしれません。なんだか、北米のMSOでは2008年ぐらいまでDOCSIS3.0は必要ない・・・とか言い出しているようです。
各社とも、DOCSIS2.0bをまたずにPre-DOCSIS3.0として製品化を予定していますが、DOCSIS2.0bをどのように取り込むかがこれからのポイントになりそうです。